ソード3 SWORDS Ⅲ ★傷心
人は誰でも、心を痛めて涙を流す時があります。
目からは涙を流さないでも、心の中では泣いているということもあるはずですね。
そして多くの場合、他者との関係が原因なのかもしれません。
人が頭で考えること、思考は風のように自由で、どこまでも広がっていきます。
そして言葉は、時として武器になります。
剣のない現代の時代は、言葉が武器となることが多いですね。
何気なく発した言葉が、大きく胸に刺さることがあります。
その言葉が本心でなかったとしても、そのまま言葉通りに捉えて、深く傷つくことがあります。
言葉の意味を深読みし、傷を深くすることもあります。
そう、問題なのは、自分の思考が傷を大きくしているのです。
時には、もう戻れない過去を振り返り、後悔の念が傷を深くしているかもしれません。
時には、起きていない悪い未来を想像し、不安を増大していることで、傷ついているかもしれません。
こうして、自分の思考が、自分の心に、2本目3本目の剣を刺してしまうのでしょう・・・。
リーディングのポイント
長い人生の中、心が痛いほど傷つく時は、何度もあるかと思います。
ソード3の雨の背景が示しているように、本気で泣いてしまうこともあるはずです。
このカードは、まさに絵柄のとおり、心が酷く傷ついていることを示していますね。
もちろん現実的に傷つくことを示唆する場合もありますが、人生を大きく変えるようなショッキングな出来事は、大アルカナなりの他のカードにはっきりと出るはずですね。
ソード3は、あくまでソードです。現実的な出来事よりも「思考」を象徴するカードです。
辛い出来事という原因があって、心が傷つくという結果があるというより、何かを「思考」することで、心が傷ついてしまうという意味合いが強いと思います。
ソード3は比較的よく出るカードだと思います。インパクトが強いから、印象が残っているだけかもしれませんが。
そして大抵は、心の傷を引きずっている時、つまり辛い出来事を起こる時というよりは、起きた後に出ている気がします。
やはり「自分の思考で自分の心を傷つけている」からでしょうね。まさに追い打ちをかけるように、傷を増やしているのでしょう。
正位置の場合は、自分で傷を深くすることにより、「もうダメだ」という諦めの気持ちがクローズアップされます。
逆位置でも、傷ついている状態には変わりがないですが、この傷から何かを学んだり、策が思いついたり、少しだけ自分を責める心から、問題を解決しようとする思考が生まれてきたと読めますね。