タロットでわかること、わからないこと

タロット考察

タロットでわかること、わからないこと

タロットで何がわかるのか?そして何がわからないのかを考察してみましょう。

もちろんタロットを使った占いには、科学的な根拠はありません。
「偶然」の結果から占うものと考えられていますが、タロットをやっている人なら、とても偶然とは思えないものを感じているはずです。
一般的なタロットでは、78枚のカードを使うのですが、とてもこの78枚から 確率的に出ているとは思えず、
よく出るもの、あまり出ないものなど、確実にある気がします。

タロットは、カードを引いた時点の「心の状態」が現れるのだと思います。
逆に言えば、「未来はこうなる」という情報が出るのではないとも思います。
もっと言えば、現実的に「こういう事が起こる」というものが出るのでもないと考えます。

あくまで、タロットに現れるのは、カードを引いた時点の「心の状態」だと考察します。

それでは、なんで第三者の鑑定者が、他人の心の状態がわかるのか?
よく ネットで、今月の何座さんの運勢は、みたいな感じで、不特定多数の人の状態がわかるのか?
疑問は絶えませんが、答えは簡単です。
本来、人間は宇宙生命と同一であり、つまり「心」は繋がっているからです。

むしろ他人が未来にどういう状況・状態になるのか、がわかるという理屈の方が分かりません。科学的ではない世界でも説明がつきません。

もし「今の」心の状態がわかれば、その原因である過去は予想がつきます。
同じように「今の」心の状態から、起こり得る未来の現象も、予想はつくでしょう。
過去は変わりません。ただし未来は決まってないので、あくまで予想でしかなく、今の自分の在り方を変えれば、すぐに未来は変わります。
だからタロットは、決まった未来を占うよりも、起こり得る 確率の高い未来を知ることで、
もし望まない未来であったなら、今の自分をどう変えれば良いかを探すためのツールとして活用した方がいいと思います。

以上を踏まえて、リーディングのコツも考察してみましょう。

例えば、小アルカナの4つのスート、
ワンドは、生命のエネルギーや意志、カップは感情、ソードは思考、ペンタクルスは現実的な価値の在り方を示すと考えられます。

どれも「心の働き」であることがわかります。
もちろん人間の心は、これらの要素が複雑に絡みあって変化し続けているのですが、ある時点で、どの心の側面が強調されているかが、タロットに現れると考えます。

この心の働きが、「原因」となります。
つまり、ある心の状態に偏れば、将来的に起こり得る事象も予想がつきますね。
今がこういう心なら、こういう行動をするだろうから、こういう結果が起こるだろうと、因果で考えれば、未来も読めるはず。

これは、今の心の状態に問題を感じたら、それを正すことにより、確率の高かった未来から、別の未来へと変えられることを意味します。
もちろん時間をかけて努力しないといけない場合もありますが、多くの場合,気がついただけで、瞬間的に変わるのではないでしょうか。

ここで、一般的な解釈事例を見ると、そのカードから連想できる、あらゆる具体的な出来事が並べられていることがわかります。今の時代の日本で、そんな事例はまずないだろう、みたいな内容まで書かれています。

初心者の時には誰でも経験すると思いますが、事例集を元に読めば、何かしら該当しそうなキーワードが見つかるので、それなりに読めるし、それなりに当たりもします。

しかし、ここで注意すべきポイントがあります。
ひとつのカードにたくさんの事例、キーワードがあるということは、具体的に「何が起きるのか」という観点で、未来を当てようと読んだ場合、違うキーワードを当てはめてしまうこともあるはず。
羅列してあるキーワードは、あり得るパターンを網羅してあるだけなので、大きく外すことも十分あり得るとわかりますか?

心にスポットを当てた場合は、表現が違うだけで、大きく外すということはないと思うのですが・・。

結局は、「未来を当てよう」として読むと起こる問題であり、
自分の「今の心の状態を知る」ことにスポットを当て、望む未来に進むためには、自分の何を変えていけばよいか、何かしらの気付きを得られればいいはずです。

タロットは、未来を知るためのツールではなく、
今の自分の現在地を知ることで、未来を創るツールとして活用したいですね。