タロットが見る現在地とは

タロットは、未来を当てる為のツールだと思われています。
実際に、タロットで読んだ通りの未来になることは多いのですが、大前提として「決まった未来などはない」と捉えてもらいたいです。
「未来」はいくらでも変わります。だからタロットも、未来を当てるものではなく、どういう未来に向かっていくかを考える為のものとして捉えるべきだと思います。

タロットは未来がカードに現れるのではありません。
あくまで「今」の生命がカードとして出てくるのです。

生命の個性研究所の提唱する「多元宇宙統合生命論」においては、私たちの生きているこの世界は、人間の意思の力が生み出していると考えます。
人の持つ一瞬の想いが・・・全ての人の想いが、見えない糸のように「縁」が織りなすように統合し、宇宙生命の中から現実世界が具現化します。
そして次の瞬間には宇宙生命に帰属し、また新たな現実世界が現れるという永遠の繰り返しが、この世界の真実と捉えます。
まさに「心にも止まらぬ」速さで、映画やアニメのフィルムのように、世界は更新されているのです。

生命の真理の一面では、過去から現在に、そして現在から未来へと永遠に続いている時間軸の上に存在しますが、四次元以上の次元で見た場合、時間の概念も、空間の概念も、私たちの理解を遥かに超えてきます。
私たちの「今」という一瞬の中に、過去も今も未来も・・同時に存在するのだと考えます。
という事は、次の瞬間には、新しい世界が生まれているという事になります。

これをタロットに当てはめた場合、カードに現れるのは、やはり私たちの深層心理、無意識の奥にある、現在の情報であると考えられます。
今の私の中に、どのような「業」があるか。これが未来を決める原因となります。つまり、未来に起こり得る「原因」を見ているのだと思います。

もちろん心の奥底では、他者とも繋がっているので、他者の現在の状況や心境がわかっても、何も不思議ではありません。
きっと人間は誰でも、目に見えている事以上に、たくさんの事がわかっているのだと思います。
でも、煩悩というフィルターを通して、心に霧がかかったかのように、見えなくなっているのです。

それを具現化するのがカードだと思います。

タロットを行う上で、大切な事は、決まった未来など無いという事。現時点での確率が高い未来がカードに出ていたとしても、未来はいくらでも変えていけるという事です。

むしろタロットなどの目的は、未来を創る為の「現状確認」なのだと思います。
カードを見て、何を思い、どう行動していくかが、未来を創ります。
カードを見た瞬間、新しい決意をした「瞬間」もう未来は変わっているのです。目に見える結果が出てくるまでに時間はかかって当然ですが。

この大前提を、絶対に忘れてはならないと思います。