小アルカナ☆ワンド6 WANDS VI

ワンド

ワンド6 WANDS VI ★一時の勝利

人生は長い道のりです。
ある時期におけるひとつの挑戦だけを見ても、勝つ時もあれば負ける時もある・・・
人生は、そんな繰り返しなのかもしれませんね。

そして一つの勝利は、次の勝利への原動力ともなり、
共に頑張ってきた人、陰で応援してくれた人へ、感謝と、更なる勇気を与えるための贈り物でもあるはずです。

勝利は、自分だけのものではなく、
たくさんの人の想いに支えられて達成した、皆にとっての勝利なのですから。

最終的なゴールを目指しても、そのゴールまでの道のりは遥か遠く、
あまりにも遠く離れた目標は、自分の心はもちろん、周りの人の心さえ折ってしまうかもしれません。
だから人は、身近なところに小さな目標を掲げ、
一つひとつを勝利し、喜びを分かち合い、また次のステップへと向かっていくのです。

勝利を味わうことは、そして勝利を共に喜ぶことは、
次のステージへの大きな原動力になるからです。

理想とする未来はまだ先かもしれません。
それでも、大きな一歩前進の戦いには、勝利することができたのです。

リーディングのポイント

ワンド6は「勝利」の象徴ですが、より正確には勝利を「伝える」というところにポイントがあります。
このカードが出た時は、何かしらの「良い知らせ」が期待できると読めますね。

アレクサンダーの頭には、月桂樹の勝利を意味する冠が、そしてワンドにも「勝利」をアピールしているかのよう。
でも勝利したには、なんか浮かない表情をしているように感じられ、背景も少し暗い感じがあります。
これは何故でしょうか?

もうひとつ絵柄の上で注目すべき点は、乗っている馬が何か不自然だということ。
一説には、本当の馬ではなく、マントの中には人が入っているとの解釈もあります。

これが意味するところは、純粋に手放しで喜べる勝利ではないということ。
本当は完全なる勝利ではないのかもしれません。
戦いには勝利はしたものの、味方に裏切り者や、造反する者がいることを暗示しているのかもしれません。
やはり、どちらかと言えば見せかけの「勝利」であり、勝利の「アピール」という意味合いがあるのでしょうね。

だから正位置は、良い知らせがあると受け取っていいと思いますが、あくまで気は抜かないように。本当の勝利は、この先にありますから。

逆位置で出た場合は、隠された部分がクローズアップされると読むべきでしょう。
皆を鼓舞するための勝利ではなく、見栄だけの勝利のアピールなのかもしれません。
形だけ勝利したかのように見えて、隠れた問題が生じてくることへのメッセージなのかもしれません。

ワンド6は、あくまで勝利の「アピール」が主題なのですね。