小アルカナ☆カップ2 CUPSⅡ

カップ

カップ2 CUPSⅡ★感情の共有

人間の心は目には見えません。そして心の世界には嘘はありません。

感情は、心から自然に湧き出てくるもの。
私たちの心には、自分で自覚できる意識と、自覚できない無意識の領域がありますが、
無意識からくる心も、感情として意識下に湧いてくると考えられます。

感情には、言葉のような嘘や駆け引きがありません。
それでも感情は、他者と分け合うことが可能です。
私たちは、元々宇宙生命としてひとつなので、
心を許し合った他者とは、感情を共有できるということなのかもしれませんね。

感情の交換、受け渡しの第一歩は、1対1の人間関係から。
人間には、他者の心から自分の心を守るという性質も備わっているため、
誰でも簡単に、感情を共有することは難しいのかもしれませんね。

例えば、他者を愛する心でも、自分の為という「欲」という一面があります。
その欲を昇華して、より高い精神性、高い境涯で包み込むことで、本物の愛に変わります。

混じり気のない純粋な感情、まるで宇宙生命の心ともいえるような純粋な心を他者と分かち合えること、
人として生まれてきて、こんなに心地良いものはないかもしれませんね。

リーディングのポイント

カップ2は絵柄のイメージのまま、恋人などのカップルが、愛という心が通い合った時をイメージしており、実際にこのようなシーンで出るカードでもあります。
とはいえ、一生のうちに何度でもあることではありません。むしろお付き合いする人が多い人は、愛の交換以外の関係が多いこともありますね。笑

そこで一般的には、1対1の人間関係において、誰かと感情を共有をできるという意味で捉えていいでしょう。
愛はもちろん、喜びや楽しみなど、負の感情ではなく、幸せを二人で共有できる何かがあるのでしょうね。

二人の頭上に、翼の生えたライオン、蛇のシンボルが描かれていますね。
ライオンは欲の象徴、欲が昇華されて、精神的に尊いものに変わったことを意味するそうです。同じ愛だとしても、自己の欲望が主体のものではなく、お互いを尊重する真実の愛を交わしているようなイメージですね。

逆位置の場合、気持ちが伝わらず恋人と別れるなどと逆の意味で解釈する場合もあるようですが、小アルカナのカップに、そのような現実的な結果が現れるものではないと思います。むしろ気持ちが通じ合っていない状況が普通といえるので、そもそも、このカードが出ないと思うのです。

ただし、過度の愛情や、不用意に感情をぶつけると、相手を本当は好きなのに、誤解されてしまうみたいなケースはあるかと思います。つまり、気持ちのちょっとしたすれ違いみたいなケースはあるかと思います。基本は正位置と同じに読みますが、パートナーとの関係をテーマにリーディングする場合や、他のカードにパートナーとのトラブルなどが暗示されていた場合は、その理由みたいなイメージで細かく読むこともありますね。