小アルカナ☆ソード9 SWORDS IX

ソード

ソード9 SWORDS IX ★妄想

私たちは、日常のあらゆるシーンで、不安や恐れに襲われます。人間である以上、仕方がないことですね。
でも、この不安や恐れが起こる原因は、様々です。

まず、現実的に何か不幸な出来事や、好ましくない状況に陥っている時。
この場合は、出口の見えない将来に対する不安や、辛い期間が長引くことへの恐れなどを感じますね。

時には、理由のわからない不安や恐れに苦しむこともあります。
これは過去世が原因のことも多く、例えば過去世での失敗体験などの恐怖が、心の中に負の感情として残っていて、それが沸き起こる場合です。昔のトラウマなども、このケースにあたるかもしれませんが、過去世の場合は、思考上の記憶として残っているわけではないので、余計に意味のわからぬ恐れになるのでしょうね。
いずれにせよ、「また、同じようになったら・・」という気持ちが出てしまいます。

更には、自分の妄想、つまり頭で色々考えることで、不安や恐れを生んでいく場合です。
実際は起きてもいないことなのに、頭で悪い未来や、否定的なイメージを考えることで、自らの心をどん底に落としていくのです。
この心が強くなってしまえば、もはや現実をしっかりと見ることもできなくなってしまうでしょう。

リーディングのポイント

ソード9は、まるで夢から冷めた人物が、何かを恐れて苦しんでいるような絵柄となっています。
夢の中の出来事は、現実のものではありません。要は、現実に起きていないことで苦しんでいることを表しているように感じますね。

実際は、夢の中の出来事は、過去世での記憶であったり、心の中に残った感情が具現化したものなどの捉え方もできますが、ここでは、そこまで深読みはせず、単純に、起きていない出来事を妄想して、自分自身を苦しめている象徴として捉えると良いでしょう。

悪いことを想像するような「妄想」も、人間の思考の働きのひとつです。
人は、色々考えて、否定的なイメージをつくります。心が弱まると、この傾向に陥るので、日常当たり前のように起きるケースだと思いますが、実際にソード9も、よく出るカードのひとつです。
逆いいえば、暗い絵柄の割に、そんなに恐れる必要がないともいえますね。

このカードは、正位置も逆位置も、ほとんど同じような意味です。背景が黒なので、逆になって何かにスポットが当たるわけではないからです。
逆位置を、目に見えない現実が見えてくると、よく捉える場合もありますが、実際に大きな差はないので、どちらであっても、現実ではないこと、思考が生み出した恐れや不安に苦しんでいると捉えましょうね。