フォーチュン・オラクル☆スプレッド

スプレッド

フォーチュン・オラクル☆スプレッド

活用シーン

フォーチュン・オラクルは、比較的あまり使われていないスプレッドかもしれません。
しかし万能性が高く、多くの質問に最適なスプレッドなので、私としては、このスプレッドを使い機会が多く、7〜8割くらい?・・・もっとかもしれません😄

実際にタロット鑑定を行う時、質問者の質問がはっきりしていない場合も多いんですよね😅 フォーチュン・オラクルの万能性は、こうした漠然とした質問でも対応できるからなのかもしれないです。

フォーチュン・オラクルは、「流れ」を読むのに適していて、時系列の変化がよくわかるのが特徴です。

一般的にタロットは、期間を設定して読むのですね。期間が短いほど、未来に起こり得る確率は上がると思います。フォーチュン・オラクルも、長くても3ヶ月くらいの流れを読むのが適しているように感じます。
ただ、他のスプレッドに比べたら、あまり期間を気にせず読むことができるのも特徴のひとつです。

フォーチュン・オラクルが、あまり紹介されない(使われていない)理由は、具体的な質問をつくり、具体的な答えを出すものではないからだと思います。非常に感覚的なので、読み手のイメージが重要になってくるからかもですね。
では初心者向きじゃないとは思えず、タロットの本来の目的を学ぶにも最適なスプレッドだと思いますよ。3枚引きの延長として練習していくのもありだと思います。

私がこのスプレッドが好きなのが、「自分の現在地を読む」のに適しているからです。他のスプレッドは、質問に答えを出すという目的が強くなるので、当たるか当たらないかに意識が向きがちかもしれないです。

つまり「今の状況や心境はこうだから、今のままだとこういう流れになっていきますよ」というスプレッドなのですね。だから積極的に「今を変えるヒント」をリーディングしていきます。
タロットを引いた時点で、自分の方向性を変えようと思う事も多々ある為、未来なんてすぐに変わってしまうんですよ。だから、このスプレッドの目的をうまく活用できていたら、読む期間を決める意味もないって事になります。当てる為のものではないのだから。

リーディングの目的や、導き出すアドバイスが何より大切な為、いいか悪いかを当てるようなものをイメージしていたら、難しく感じてしまうかもしれませんね。
でも、これがタロットの基本だと思います。他のスプレッドも、決まった未来を当てる為のものではないと捉えてもらいたいです。

それでは、私なりのリーディングのコツを紹介していきますね。

スプレッドの意味を設定する

上の図に、基本の意味を載せておきました。
その内容を説明する前に、必ずしもこうでなくてはいけない、ってパターンは無いのだと理解して下さい。
だから、リーディングをする前に、自分で「設定」をしておく事が大切です。

例えば、基本の意味の中で「対策」のカードが2枚ありますが、実際にリーディングしてみると、この対策が一番読みにくいかと思います。質問が具体的であれば、その答えに対し、自分がどう行動していけば良いかと捉える事はできるかもしれませんが、2枚のカードが逆のようなカードが出ると「どっちが正しいの」とかえって混乱する要素にもなりかねません😅

これも例えばですが、もし人間関係をリーディングしている時は、対策の位置に、「相手が隠している事」などと設定しておくのもありですね。例えば、左の対策の位置には「相手が言えていない気持ち」右の対策の位置には「相手が隠している状況」などと違う設定をすれば、情報がより細かくなります。
読めないカードが出てきたら、「特に隠している事はないんだな」とスルーすればいいだけですね。

私もこのパターンはよく使うのですが、意外とヒントになったりします。表に現れている状況だけでは、読みきれない事も多く、「隠している」といっても、悪気があって隠しているとは限りません。
例えば恋愛相手から冷たくされて悩んでいたとしましょう。誰でも「嫌われたのかな?」「なんで嫌いになったの?」と疑いの気持ちが生じます。もし「相手の状況」に「仕事で困っている」と出ただけでも、恋愛とは全く別の問題があったんだね、とわかっただけでも安心できますよね。タロットを引いた目的も達成です😃

このように、具体的に「設定」しておくのがポイントです。
スプレッドを展開する前に、心の中で設定しておくように。

基本の意味の解説

原因

質問に対する状況がなぜこうなるか、という根本的な原因です。大前提みたいなものですね。
原因には、具体的に起きている状況が出てくる事もありますが、心の中のある「状況を作りだしている根本的な想い」が出る場合が多いように感じます。

外的要因

ここは心の状態ではなく、具体的な状況、特に質問者を取り巻く環境や周囲の人の状況、障害になっている問題など外的な要因を読む位置としています。
質問者が気がついている目に見える状況もありますが、質問者が気がついていない状況が出る事もよくあります。特に流れが思うようにいかない「障害」がある場合は、出やすいと思います。

過去

過去といっても、そんなに遠い過去ではなく、近めの過去の状態が出ます。
現状の原因となっているもの、ここも気持ち的な要因が出やすいように思います。

現状

今の現状ですね。実際に質問者が置かれている状況や、今の気持ちが出ます。
未来を当てようとすると、現状は軽視してしまいますが、未来を変える為のヒントを読もうとする場合、現状はとても大切です。現状が厳しいかどうかのような具体的な状況よりも、心の状態が前向きか、後ろ向きかなど、良い方向に向いているかどうかを読む事が大切かと思います。

進展(または希望)

質問者が何を希望しているかを読む場所として設定する事もありますが、より「流れ」を読む場合は、進展を増やしておいた方が、時系列的に流れを追う事ができますね。
フォーチュン・オラクルは、流れを読む事が多いですし、「希望」はタロットに聞かなくても質問者との対話でわかる事が多いので、進展として読む事の方が多いかも。
もちろん「現状」の自分のままであったら、こういう未来に向かって段階的に進んでいくよと読みます。

進展

読んでいる内容が、一ヶ月以上のように比較的長い設定になっていた場合、人の心や状況って、常に変わっていくのだなというのがよくわかります。意外とどんでん返しみたいな変化も起こるものです。
進展にどういう変化が起きるかは、大切なポイントです。流れに乗っている時はスムーズに行くのですが、迷いとかが出てくる場合は、やはり今に何かしらの問題があるという事なので。

未来

ここは設定した期間で、出てくる答えとして読む場合もありますが、質問者の今の心のままだと、確率的にこういう未来に向かって進んでいくよという、流れの方向性と捉えた方がいいと思います。
一番大切なのは、ここを見て質問者がどう感じたかです。望んでいる通りの未来なら「このまま進んでいけば大丈夫」という意識が高まり、実現する可能性は高まるでしょう。
もし、望んでいない未来なら、今の自分をどう変えていけばよいかという原点に立ち返るべきだと思います。この答えをリーディングから読み取く事が、タロットの一番の目的なのですから。
リーディングの結果を見て、今を変えようと決意した瞬間に、もう未来は変わっていると思って下さいね。

対策

自分が望む未来に向かって、今の自分を変えていく場合、具体的に何に気をつけていけばよいか・・・という「対策」を読む場所です。
スプレッド全体から答えが出ており、満足する内容であるならば、無理やり読まなくていいと思います。というか、読まない方がスッキリする場合も多いです😄

オラクル

オラクルとは神託のこと。言葉上は、大いなる存在からのメッセージという意味になりますが、ここは敢えて「自分の内なる声からのメッセージ」として捉えたいです。
フォーチュン・オラクルにおいては、このオラクルが何よりも大切。このカードだけで答えが出る場合もあります。むしろ答えがはっきりしている場合は、はっきりとしたオラクルが出るはずです。

オラクルは、質問者の「今」に対してのメッセージです。未来がどうなのかが出ているわけではないと思って下さいね。とはいえ、今が最善なら、願っている良い未来が訪れる事になりますから。

仮に「えっ」となるようなオラクルが出たとしても、それは未来が悪いという事ではありません。今の自分に何か変えないといけない事があるというお知らせです。
オラクルからダイレクトに読み取れる事もありますが、オラクルの意味を前提として、他のカードを読んでいく事で、より深く具体的なメッセージが現れてくると思います。

補佐カード

もし意味が読みきれないカードがあったなら、そのカードに補佐カードを引きます。通常は1枚か3枚のカードを出します。
「このカードの意味はどっちだろう」となった場合は、どちらかがわかれば答えが出るので、心の中で質問を投げかけながら補佐カードを引きます。
「このカードどういう意味?」と全く読めていない場合は、補佐カードを出してもわからない事が多いですね。よりわからなくなる場合がほとんどだと思います😅

最初はずっと練習だと思って、自分なりに読んで答えを出してみて下さい。その答えが正しいかどうかは、補佐カードが教えてくれますから。

複数箇所に補佐カードを出すことも問題ありません。でも、出すカードの枚数が増えれば増えるほど、出てくるカードも限られてくるので、別のデッキを使う事もお勧めします。
意外と既に出ているカードと同じものが出てくるので、何のメッセージが強調されているかわかったりしますよ。

とにかく「こうしないといけない」という決まりはないって事です。伝統的なスプレッドは、使いやすいから多くの人が使っているというだけで、こうでなくてはならないはないですからね。
伝統といっても、所詮は人間の歴史上で、人間が定めたもの。生命の観点から見た場合は、些細な事でしかありませんから。