天動説と地動説
私たちの住んでいる地球は、太陽のまわりを回っている惑星のひとつ・・・
でも約500年ほど前までは、太陽や月、たくさんの星が、地球のまわりを回っていると信じられていたんだ。
これを「天動説」というんだよ。
名前のとおり「天が動いている」と誰もが考えていたんだ。

16世紀になり、コペルニクスが、太陽のまわりを地球や、他の惑星が回っているんだ、と考え、「地動説」と名付けたんだ。
それまでは「地球は動かない」と思われていたのに、地球も動いているんだと気がついたということだね。
まさに「天と地がひっくり返る」ような、当時はとんでもない話だったんだ。
ちなみにコペルニクスは、天文学者として知られているけれど、キリスト教の教会の偉い人でもあったんだ。
天動説は、キリスト教をまちがえていると言っているようなものだったので、教会に反逆してしまうこともわかっていて、この説をなかなか発表しなかったそうだよ。
コペルニクスの地動説は、頭の中だけの理論で、確かな証拠はなかったのだけど、17世紀になり、ガリレオが望遠鏡で天体を観測し、地動説が正しいことを証明したんだよ。
それでも、キリスト教の教えに反すると言われ、「宗教裁判」で罪を言い渡されてしまったんだ。
このように当時は正しいことを言っても、信じてもらえなかったのだけど、ガリレオは望遠鏡で、星を観測し、すごい発見をたくさんしたんだ。今では天文学の父とも言われているよ。
ちなみにガリレオは、占星術の学者でもあったんだよ。
今では、世の中の常識をひっくり返すことを「コペルニクス的転回」って言われたりもするんだ。
ものごとをとらえる考え方を、根本的に変えることによって、新しい道を切りひらくこと、という意味で使われているよ。
実はこれは、今の君たちが生まれてきた使命でもあるんだ。
世の中をひっくり返すほど、大きく変えて、この世界全体を「希望ある未来」に変えていくのが、君たちの役目なんだよ。
なぜ「星よみ」は天動説なのか?
さて「星よみ」=占星術では、太陽のまわりを地球が回るという「地動説」をもとにせず、昔ながらの地球のまわりを太陽や月、その他の惑星が回るという「天動説」の見方で星の動きを読むんだ。
科学的ではないと言う人もいるかもしれないけれど、それでいいんだよ。
なぜなら「星よみ」はあくまで「人の心の動き」を読むもので、夜空の星の動きを調べる学問ではないから。
「星よみ」は、地球を中心にして、星の動きを読んでいるように思うけど、本当は「自分を中心」にして、星がどのように動いているかで、心を読んでいるんだ。
たまたま「自分」が地球にいただけの話だね。
もし、ずっと未来に「火星」に生まれて、火星で生きている人がいたとしたら、火星を中心に読んだ方がいいのかもしれない・・・^^。
「星よみ」の目的は、あくまで「自分」を読むことだと覚えておいてね。

占星術の歴史の中では、ヨーロッパで普及した後に、キリスト教社会から受け入れてもらえず、一時的に発展が止まっていた時代もありました。
特に、キリスト教には輪廻転生の思想がなかった為、人が生まれ変わるという概念がなく、過去世リーディングは完全にタブーでありました。
現代の科学は、伝統的なキリスト教をバックボーンとした文化との訣別により発展してきたと言えます。
現代の西洋占星術においても、東洋の輪廻転生の思想と融合し、新しい形で発展してきているのです。
今回のポイントは、天動説と地動説の違いを理解してもらうことです。
占星術は、天文学とは違い、あくまで「自分を主体」とした人間の心の傾向性や動きを読んでいくものだと捉えてください。