地の時代から風の時代への大転換2024

星々の叡智

地の時代から風の時代への大転換2024

「星よみ」の起源は、古代最古の文明といわれるメソポタミア文明の基礎を作った、シュメール人の文明であったと言われています。
年代でいえば、今から約8000年ほど前であったと考えられます。

シュメールは、世界最古の楔形くさびがた文字を用い、こよみや天文学なども発展させていきました。
これらの基礎となったのが、いわゆる星を読む、占星術であったといわれています。

このように、長い歴史のある占星術ですが、昔は個人の運勢を読むというよりも、夜空の星の動きが、社会や時代に影響している点に注目していたようです。

地球から近い星、太陽や月などは動きが早いため、個人の細かい運勢を読むのに役立ちますが、地球から遠い木星と土星は、肉眼で見える上、動きも遅いため、この2つの星から、時代の変化を読んでいたのです。

木星と土星は、約20年に一度、地球から見た場合、重なるかのように接近します。
これをグレートコンジャンクションと呼び、時代が動く節目と考えられました。

占星術では、惑星が、どの星座にあるかという点から、エネルギーの流れを読みます。
つまり、木星と土星が、どの星座で重なるかで、時代を読むことができるのです。

まずは簡単に、近代のグレートコンジャンクションの歴史を振り返ってみます。

▼1901年・やぎ座(地)
日本は、明治維新により、世界に対抗できる近代国家へと変わっていきました。
個人の武力が中心の時代が終わり、
お金や物で軍事力を高め、日清戦争や日露戦争で、海外の大国にも勝利していきます。
高い目標を掲げて進み始めた事、物質社会の始まりなどが、まさにやぎ座の象徴です。

▼1921年・おとめ座(地)
第一次世界大戦後、世界的な地位を獲得していきました。
個人の理想よりも、国のために、まじめに尽くしていたこの時代の生き方は、まさにおとめ座の象徴のように思えます。

▼1940年・おうし座(地)
第二次世界大戦が始まった頃の日本は、アジアに進出をしていきます。
海外でも植民地の奪い合いをしていましたが、戦争の真の目的が、国土という土地を拡大していく為というのが、物質に価値を置く、おうし座らしいエネルギーです。

▼1961年・やぎ座(地)
敗戦国となった日本ですが、経済を急速に発展させ、再び違った形で、世界の頂点に上がっていきました。
社会的な地位を重視する、やぎ座の象徴のような時代です。

▼1981年・てんびん座(風)
これまで紹介した、おうし座・おとめ座・やぎ座は「地のエネルギー」を持つ星座でありますが、てんびん座は「風のエネルギー」を持っています。
この時代は、いわば「プレ風の時代」であったといえます。
この時代の後半には、地の時代の象徴であった、お金や物の価値が崩れます。いわゆるバブルが崩壊しました。
そして、まさに風の時代が象徴する、「情報」や「コミュニケーション」に改革が起こりました。インターネットの誕生による、情報化社会の始まりです。

▼2000年・おうし座(地)
バブル崩壊後のこの時代は、人生にとって何が大切なのか、考えさせられる時代となりました。
お金や物だけでは幸福になれない。高級車やブランド品を追い求める人も次第に減り、旅行などで自然に触れたり、食にこだわったりと、おうし座らしく、五感を大切にする人が増えてきました。

▼2020年・みずがめ座(風)
2020年12月、風のエレメントである、みずがめ座で、木星と土星がグレートコンジャンクションしました。

グレートコンジャンクションは、火→地→風→水と、約200年ごとにエネルギーの質の違いを示す、エレメントが変わっていくのです。これを、グレートミューテーションと呼びます。
ここまで約200年続いた「地の時代」が終わり、いよいよ「風の時代」へと変わりました。

さらに2020年12月は、木星と土星に加え、冥王星までもが重なるという、トリプルグレートコンジャンクションが起こったのです。

これが、今が時代の大きな転換期と言われている、占星術の視点から見た根拠です。

そしてこの直後、世界的にコロナ禍となり、現実世界は急速に変わり始めました。
世界的にもコロナ禍で、地の時代の象徴である、物質社会や、社会や日常のルールを大切にする価値観が、一気に壊れました。

もはや昔の時代に戻るという事は考えられなく、確実に新しい世界に変わっていくのは間違ないでしょう。
世界は確実に変わっていくのは、誰もが感じていることでしょう。
問題は、私たち個人が、どのように変わっていくかです。

占星術で扱う惑星グループの中では、冥王星は、地球から一番遠い星であります。
私たちの心の中にある小宇宙を、投影したのが夜空に広がる大宇宙という観点で見た場合、
冥王星は、私たち人間の、心の最も深いところにあると考えられます。
つまり、人類全体の意識の象徴のようなものが、冥王星の役割です。

そして冥王星の象徴は「破壊と再生」と言われており、まさに人類の意識を、根底からひっくり返すかのように、一度は壊して、新しい形を生み出していくエネルギーなのです。

日々の状況や情勢を見ていたら、まさにこの状態だとイメージできませんか?

さて、地球から星を見た時、見かけ上は逆方向に進むことがあります。これを逆行といいます。
この数年間、冥王星は、やぎ座とみずがめ座を行ったり来たりしています。
そして2024年の11月から、みずがめ座に滞在することになるのです。

だから、本格的な「風の時代」に移行するのは、2025年からと考えられるのです。
今は、時代の大きな移行期、まだまだ変革期であるのです。

実際に2024年になっても、冥王星が象徴する「破壊と再生」の、破壊の段階であると見ることができます。
2024年も、世界は大きく変わるでしょう。

私たちは、星を知ることで、時代の流れを予想することができます。
時代は何を求めているのか?
私たちはどう変化、成長していくべきなのか?

そして風の時代の主役は、子供達です。
いや、今の子供達が、時代の先駆者の役割を持っているはずなのです。

だから私たち大人は、子供と一緒に学び、道を指し示していく役割があるのだと思います。
その道を切り開いて進んでいくのは、私たちの子供です。

それでは次回も、もう少し「風の時代」を掘り下げてみたいと思います。