前回の地から風の時代への転換期

星々の叡智

前回の地から風の時代への転換期

地球から見た時、木星と土星は約20年に一度重なるかのように接近します。
これをグレートコンジャンクションといい、時代が動く節目といわれています。

そして、木星と土星が、どの星座により、その星座の特徴が社会に現れてくるのです。
12星座は、火・地・風・水の4つのエレメントに分類することができます。
そして約200年ごとに、木星と土星が重なる星座のエレメントが移り変わります。
これをグレートミューテーションといい、この時こそ時代の大きな転換期であるのです。

2020年12月に、約200年続いた、地の時代が終わりを告げ、風の時代が始まりました。

地の時代は、お金や物などの物質的なものに価値を大切にします。
そして安定を好みます。
実際に近年は、人類史上これまでにないほど、豊かさに溢れ、発展し続けてきました。

一方、風の時代は、情報やコミュニケーションに価値を感じます。
安定よりも変化を好みます。
これからの時代は、モノよりコトの時代になると言われています。
物を所有する価値よりも、何かを体験したり経験することに対する価値が高まるでしょう。

このような価値観の大きな変化が起きる時は、時代を一変させるようなエネルギーが動きます。

この数年間は、ありとあらゆるものが変わってきて、まだまだ変わっていくであろうことは、誰もが感じているのではないでしょうか?
古い価値観が悉く壊れていき、未来が見えないと、不安ばかりが強くなっていきます。
だから、時代の先を読む力が大切になるのです。
これは、自分や家族の心と未来を守る力になるはずです。

そして未来をイメージするためには、過去の歴史を振り返ることも大切なポイントです。

この動画では、前回、地の時代から風の時代への転換期に、
どのような出来事が起こっていたかを振り返ってみたいと思います。

前回の地から風へのグレートミューテーションは、1226年、鎌倉時代の中期に起こりました。
平安時代の末期から、鎌倉中期までが地の時代でした。

さて、平安時代は、貴族たちが優雅な暮らしていたというイメージがあるかと思います。
しかし実際は、貧富の差が非常に激しかったそうです。
そして平民から生まれた武士たちの手によって、豊かさが庶民にも広がりました。
こうして新しい暮らしを作ろうと誕生したのが、鎌倉幕府です。

この時期は、地の時代の特徴である、土地や物への価値が重んじられ、
荘園が社会や暮らしの基盤となっていました。

そして鎌倉中期、いよいよ風の時代への変革が始まります。

まずは地震を始めとする、自然災害が続きました。
そして、疫病、今でいう伝染病のパンデミックが始まりました。
生活の財産である土地にも被害が出て、飢餓の問題が生じます。今でいう食糧危機です。
このように、土地や物があっても、安定した生活が保障されないことに危機感を感じていたはずです。

そして元寇です。アジアの大国であるモンゴル帝国が、日本を侵略しようとしていたのです。
結果は歴史が示すとおり、日本は守らましたが、
まずはモンゴルから日本に「侵略をするぞ」という手紙が送られてきていたという事実から、人々の間には、自分たちより力の強いものから、攻められて滅ぼされてしまうかもしれない、という不安が広がっていた事は、安易に想像できます。

そんな中、幕府は人々の信頼を失っていました。
鎌倉時代が誕生した当初は、貴族の手から庶民に豊かさを取り戻してくれたと、国のリーダーに対する信頼も厚かったと考えられます。
しかし、力がなく、民衆の信頼を失っていた権力者たちは、法や言葉により、庶民をコントロールし、自らの権力を守ろうとしていたのです。まさに政治の腐敗です。

こうした時代背景の中、人々の心の中には、お金や物では、本当の幸福は得られないという絶望感が広まっていたのではないでしょうか。

未来に何の希望も持てず、不安や恐れに包まれていたに違いありません。

地の時代から風の時代への転換期、鎌倉時代の中期の日本は、このような状況でした。
まさに今の日本と付合することがわかります。

この時代の最大の特徴は、様々な仏教の宗派、当時の新興宗教が誕生したことです。
人々が、モノの豊かさよりも、心の安心を求めていたからだと思います。
こうして鎌倉仏教は、限られた人のものではなく、庶民に広がっていたのです。

しかし、残念ながら、全てが正しかったわけではなかったと思われます。
現実の人生は、不幸な状況ばかりである。
死後の世界は、極楽浄土という、幸福に満ちた世界があるという言葉を信じてしまった場合、
目の前の現実から逃避する心が生まれたり、中にはすすんで自殺する者もいたといいます。

そして新しい思想が次々に生まれた結果、何が正しくて、何が間違えているのか、
真実はますます闇の中に隠されることにもなってしまったのです。

現代においても、本質は変わらない問題がたくさん隠されています。
今の時代のように、未来への不安と恐れしかないような状況では、心の安定を求める人が次々に出てくることは想像に難くありません。

近年では、人間の肉体は宇宙からの借り物であり、魂こそが本質であるとされる思想をよく耳にします。
現実の世界は、魂を成長させる為の訓練期間のようなものであり、魂の世界にこそ、幸福に満ちた安穏の世界があると・・・。

非常に聞こえは良いですが、一歩間違えたら、現実逃避、現実否定になりかねない危険性も秘めていると思われます。

私たちは、目の前の現実から目を逸らしてはいけません。
目の前にある困難を乗り越えたその先に、現実の幸福が開けていくはずだからです。

もちろん努力も忘れてはなりません。個々の人が成長するから、世界もより良く変わっていくのです。

時代の変化は、必然的に起きているはずです。
古い時代の、負の側面は一掃して、新しい時代の新しい価値を、私たちの手で創っていくのです。

時代を創るのは、どこまでも人の意思の力です。
そしてその主役が、風の時代の子供たちです。

私たち大人は、子供たちの未来を信じ、正しく支えてあげることが大切なのだと思います。