月の星座が示すもの

占星術の基礎

月の星座が示すもの

月って不思議ふしぎだよね。夜空にポツンとかがやいている月は、どこかくらくてこわいイメージがあってもおかしくないのに、なぜかなつかしく、やさしくつつんでくれる気持ちにならないかな?

月は私たちにとって「母」のような存在そんざい
私たちの生命の中にある記憶きおくが、いつでも月に守られているような気持ちにさせてくれるんだ。

「星よみ」では、0才から7才までが月の年齢域ねんれいいきと言われているんだ。

よく「あなたは○○座」と言われるけれど、これは誕生日たんじょうびもとにした「太陽の星座」のことなんだ。
でも子供のころは「月の星座」のとくちょうの方が、はっきりとあらわれるんだよ。
そして8才くらいから、少しずつ、少しずつ、太陽の星座っぽくなっていくの。

では8才をえたら「月の星座」のとくちょうがくなるわけではなく、大人になってもずっとくなることはないからね。

太陽の星座は、どちらかといえば、他の人から見られている自分のイメージ。
自分で考えて「こういう人でいよう」っていうとくちょうが強く出るよ。
月の星座は、心の中の自分。自分が「自分らしい」って思っている自分のことだよ。
だから月の星座のとくちょうは「あぁたしかに自分のことだね」って感じやすいんだ。

月の星座からは、その人の「感情かんじょう」のあらわれ方がわかるんだ。
君たちがたりまえのように思っている感情かんじょうも、人によってちがうんだよ。

たとえば、勉強をしなくてお母さんにおこられたとするね^^;
おこられてかなしくなってしまう人もいれば・・・
お母さんがこわくていちゃう人もいれば・・・
「うるさいなー!」ってぎゃくおこる人もいれば・・・
「また始まった」って思って、らんぷりしてお部屋へやげちゃう人もいる・・・。

何かあった時の「反応はんのう」や、どういう「感情かんじょう」が出てくるかは、人によってちがうんだ。

赤ちゃんだって同じだよ。
よくわらってばかりいる赤ちゃんもいれば・・・
あまりわらったりいたりしない大人おとなしい赤ちゃんもいれば・・・
ギャーギャーさわいであばれる赤ちゃんもいれば・・・。

感情かんじょう」はおやからおそわることなく、自然しぜんに出てくるものなんだ。

なぜかといえば、「感情かんじょう」は君たちが生まれてくる前の過去世かこせから、きついでいるからだよ。
生命せいめいの中に、ふかきざまれている、自分だけのパターンがあるんだ。

小さな子供のうちは、自分の心のパターンが、そのまま出てくるんだ。

たのしいという気持ち、き・きらい、かなしい気持ちに、いかりの気持ち・・・
自分の中にある純粋じゅんすいな気持ちで、ものごとをめることができるんだ。

そして大きくなるにつれて、いろいろ考えるようになってくるの。
頭で考えて「こうしよう」という気持ちが強くなってきて、感情かんじょうを心の中にんでしまうんだ。

男の子はお父さんに、「男はいちゃダメだよ」と教わって、けなくなって・・・
女の子はお母さんに、「お姉ちゃんなんだからしっかりして」と言われて、いろんなことをガマンして・・・

こうして本当の「感情かんじょう」を心の中にしまうようになっていくの。
そして自分の「感情かんじょう」がわからなくなってしまう大人もたくさんいるんだよ。
・・・というか、ほとんどの人が、おおかれすくなかれ、自分を見失みうしなっていくんだよ。

だから、自分がどういう「感情かんじょう」を持っているかを知ることは、自分が自分らしく生きていくために、すごく大切なことなんだ。

もちろん自分だけでなく、お父さん・お母さんに知ってもらうことも大事だね。
もし君が、親に言いたいけど、言えないことがあったら、星の話をしてあげるといいよ。
「ここにこう書いてあるでしょ」って^^
「親子で星よみ」を学んでいくと、お母さんたちにも、もっと自分の気持ちがわかってもらえるようになるんだよ。

「月の星座」は、君たちに大切な、君たちの心の中の本当の「感情かんじょう」を教えてくれるからね。

お父さん・お母さんへ

幼少期から成長期にかけて、トラウマのような心の傷を抱える人は少なくありません。
この傷は、大きな悩みや問題でできるとも限りません。親はたくさんの愛情を与えていたつもりでも、仕事の問題などで余裕を失い、十分に目を向けていなかったり、兄弟姉妹に何か問題があり、そちらに目が向き過ぎていたり・・・。もちろん学校で何かがあるかもしれません。
子供が素直に感情を出せなくなった時に、心に傷を負ってしまうのです。
最初は「感情」を我慢しているだけかもしれません。しかし自我が育ち始め、思考する力がつくにつれ、誰でも程度の差こそあれ、感情に蓋をしてしまいます。
そして自分の心の一部が欠けてしまうかのように、自分で自分の感情を見失っていくのです。

誰もが通る道と済ませてしまう事は簡単です。しかし、どうせなら「感情」をより豊かに成長させていくに越した事はありません。
その為には、過去世からの「感情」のパターンを知り、感情がどのような傾向で現れるかを知る事には大きな価値があると思います。
占星術を、単なる性格分析のようなもので終わらせてしまったら勿体ないです。占星術は「心」を扱う学問。「親子で星よみ」も、ただ星を読むのではなく、「心を育てる」ことを最大の目的にしていきます。