冥王星やぎ座の子供たち

星々の叡智(動画付き)

冥王星やぎ座の子供たち

星座のエネルギーを読む場合、その星座の対極にある星座にも注目します。

今回は冥王星がやぎ座、または10ハウスのエネルギーを読むので、
対極にある、かに座、または4ハウスに注目することになります。

やぎ座は「社会」がテーマ。かに座は「家庭」がテーマ。
まさに活躍するステージが正反対にあることがわかりますね。
でも共通するテーマは「感情」なのです。

家庭は、自分の素の感情を出せるところ。
一方、社会は、自分の本当の感情を隠して、または押し殺して生きる世界です。

やぎ座の基本的なエネルギーは、社会を発展・繁栄させること。
その為には、自分の感情などを犠牲にしても、世の中の為にコツコツ努力して頑張るエネルギーなのですね。
感情を殺してでも、「こうするべき」「こうであらねば」という義務感、正義感を高めて頑張ります。
感情を思考で押さえつけているようなものです。

そしてある立場まで上りつめた時、本来の「社会の為に」という目的から離れ、
地位や名誉欲に心が囚われることも多いでしょう。時には権力に魅入られることも・・・。
そして、それらを手にした時、本来は社会という大きな集団をまとめる為に必要な、規則やルールを、
自らの立場を守る為に利用するような傾向が生まれます。
結果として、民衆を、人間が作り出した法やルールでコントロールし始めるのです。

今まさに、やぎ座の末期の状態を、冥王星が破壊しようとしています。

ニュースを見ていると、こんな状態だらけですね。
様々な業界で、明らかに道を踏み外してきた事実が、おもてに出てきています。
しかし、人が作った法があるために、悪が悪として必ずしも裁かれるわけではありません。

人々の心の中に、怒りなどの感情が生まれても、
それをぶつけても、どうにもならない状況すら感じますね。
このままではいけない。でも何かを変えてしまったら、もっと悪い状況になるかもしれない。
人々の心の中にも、どこかで安定を願っている心が捨てきれないはずです。

結局、感情をぶつける先がない。まさに状況に感情を抑え込まれているような感じです。

冥王星やぎ座の子供たちは、
恐らくは過去世にて、社会を創ってきた立場の体験を強く持っています。
中には大きな権力を持った者や、権力者と結託して、民衆を縛ってきた体験もあるでしょう。

彼らの生命には、自分たちが築いた社会で、たくさんの民衆を苦しめてしまったという、深い罪悪感があるはずです。
でも、この心を表に出すことは叶わず、どうしようもない深い感情を、無意識の心の奥底に閉じ込めてしまうしかなかったのでしょう。

冥王星やぎ座の多くが、主に子供のうちに、周りの状況や環境のせいで、自分の感情を素直に表に出せなくなるという体験をするかもしれません。
もちろん、その程度や具体的な状況は、人それぞれだと思います。
多くの場合、かに座の象徴である「家庭」の中において、子供にとって一番身近な社会ともいえる家族の中で、こういう想いをしてしまう子が多いかもしれません。

こうした体験を通して、彼らは、健全な社会の仕組みを生命から学んでいくのです。
人間にとって幸福な環境とは、自分の感情を安心して素直に出せる場所です。
社会といっても、本来は大家族なのだから。

人が作った偏ったルールではなく、「人として」の道理や道徳を生命の根底に持つことが大切だと学んでいくのです。

目に見える現実だけを見ていると、可愛い子供が苦しい思いをするのは、辛いかもしれません。
でも彼らは、こうした体験を通して、自身の生命に潜む「理由のわからぬ罪悪感」を捨て去り、
社会を家族のように愛する、大きな感情を取り戻していくのです。

彼らは、自分たちが創ってきた社会が、どういう末路になるのか、
その結果を自分の目で見るために、冥王星やぎ座として生まれてきたはずです。
そして、大人になった時に、正しい社会を創り直す為に、このタイミングで生まれてきたのではないでしょうか?

冥王星は、集合的無意識の象徴。
自分ではなかなか意識できない無意識の心を示しています。
特に子供の頃は、同年代の子たちは皆同じ役割となる為、自分のこととして受け取れないかと思います。
でも大人になり、様々な年代の人たちと付き合うようになった時、冥王星の示す自分の役割は、実感しやすいとも思います。

冥王星の生命の使命は、親がしっかりと理解して、長い目で見守ってあげたいですね。

次回は、冥王星みずがめ座のお話をします。