大アルカナ17・星 THE STAR
基本的な意味
生命の使命、生命の絆を思い出し、生命の底から大感情が湧いてくる。
逆位置
生命の使命や絆を、既に手にしているが、まだ気が付いていない。
生命のストーリー
私達は幾代もの過去世を、輪廻転生しています。
そして遥か遠い過去世に、人間として輪廻を繰り返していく究極の使命を決意し、大切な人と共に、自分達にだけできる何かの使命を、共に叶えていこうと約束したのです。
この時のパートナー、生命の伴侶ともいうべきソウルメイトとは、幾代もの人生を転生し、立場を変え、何度も何度も出会い続けてきています。
この生命の約束は、簡単に叶えられるものではないはず。具体的な形は違っても、周りの全ての人達を幸せにしていこうと誓った事だから。その為に自らに試練を課し、その試練を乗り越えて成長していくから、夢を叶えていけるという事を、我が身を持って体現していくと誓いました。他者に手を貸しても真の幸福は得られず、真の幸福は、自らの力で勝ち取っていくしかないからです。
ソウルメイトとは、共に試練を抱えて、それを超えていこうと誓った関係。幾代もの過去世で、使命を思い出せなかったり、試練に負けて共業を積んできた関係でもあるのだと思います。
現実の私達は、一生のうちにたくさんの夢や希望を描きます。それらを叶える事すら難しいのが現実です。
しかし、生命の奥に刻まれた究極の使命や絆を思い出した時、生命の底から湧き上がるような「大感情」が生まれてきます。
この大感情は、嬉しい、楽しいといった喜びの感情、苦しい、怖いなどの悲しみの感情、現実の中に起こる様々な感情とは比べようもない大きな感情です。むしろ全ての感情を包み込んでしまう程の、大感情なのだと思います。
それは、遥か昔から約束を交わした、大切な人と共に、互いに真の幸福を掴み、周りの人達をも幸福にしていくという使命を「遂に叶える時が来たんだ!」という、まさに生命の源泉から湧き出るような大感情だからです。
正位置と逆位置の読み方のポイント
スターのカードは、使命を達成した事を喜んでいるカードではありません。現実世界という厳しい世界の中に、様々な夢や希望を描いて生きてきた人が、生命の奥にある本当の使命、そしてソウルメイトの存在を思い出し、人間として生きている真の意味を覚知した時に溢れてくる大感情を表したものと捉えました。
小さな星は、現実の夢や希望ですね。人は誰でも一生のうちに、幾つもの夢や希望を持って生きてきたと思います。
そして地に溢れている水の方が、現実の夢や希望に対する感情です。
言うまでもなく大きな星が、生命の使命。それを見つけた時に湧き上がる大感情は、湖をつくってしまう程、溢れ出てくるものとイメージしました。
過去世からの大切な人、ソウルメイトとは、何度も何度も出会っています。もしかしたら気がついていないだけで、いつでも近くにいたはずなのだと思います。立場が変わってしまいますし、時には敵やライバルとして出会う場合もあるので、なかなか気が付かないのかもしれませんね。
スターが正位置で出た場合は、本来の使命やソウルメイトの存在を意識した時です。確実に思い出せてないまでも、初めて会った人が、どこか懐かしく感じたり、初めて出会ったような気がしない、自分の分身のようで他人の気がしない、という感覚になった時は、思い出せているのだと思いますよ。
仕事などでも、収入を得る為、好きだからといった理由ではなく、これをするのが自分の使命だ!と感じるような時は、生命の使命に出会っているのだと思います。
スターの逆位置は、目の前に生命の使命やソウルメイトが現れているのに、気がついていない時、とイメージしました。本当に大切なものは、すぐ近くにいたり、既に手にしている場合も多いのだと思いますよ。
私の見解
大アルカナの記事も終盤に入り、後は何が残っていたかな?と考えていました。スターを見た時「あ、スターがあった!」と忘れていた自分がいました💦
でも実際に、スターのカードはリーディングしていてもなかなか出ないカードだと思います。私もしばらく見てなかったかも😅
スターはとても良いカードなのですが、どこか華やかさに欠けます。これはこのカードが、現実の厳しさもよく表しているからだと感じました。厳しさの中に希望を見出す・・・みたいな。
スターの最大の特徴は、一番大きな星ですね。星は「夢や希望」を表します。スターの一般的な解釈は「夢や希望」です。星は夜空にあり、手には届きません。夢や希望も、現実には手にしていなく、心の中に描くもの、という言葉ですよね。
この一番大きい星を「生命の使命と絆」と捉えた時、このスターの意味が頭の中に広がりました。星もすごく大切なのですが、左右の手のカップから溢れる水も重要な意味を持つはず。
カップから溢れる水は、感情を表します。大地は言うまでもなく現実世界ですね。現実に溢れ出ている感情は、生命の中にある大感情から比べたら、この程度のものなんだという事ですね。
このカードの本来の意味は、水辺に立っている女性を描いているのですが、私には大感情から溢れ出す水が、湖をつくり出したと感じました。
現実世界を創るのは、人間の意思の力であり、その意思の力の源泉こそが、生命の中にある大感情だからです。
感情には様々なものがあります。もちろんこのスターから溢れる感情は、喜びや楽しみなどプラスの感情を描いていると思いますが、実際には、スターの前に2つ続いていた、デビル(悪魔)やタワー(塔)が象徴する、負の感情もあり、この負のエネルギーもかなり強いものだと思います。
そして、現実に起こる感情をコントロールするのは、思考の力ではなく、生命から湧き出る大感情なのではないでしょうか?より大きなエネルギーで、小さなエネルギーを包み込んでしまうのです。
スターは、何かを達成した事を象徴するカードではありません。しかし、大きな目的を達成する為に必要な人間の力を表したカードですね。
一般的なリーディングにおいては、必ずしも究極の使命に出会った時ではないシーンに出てくる事もあると思います。
その時は、普通に「夢や希望」と読み、今描いている夢や希望は、正しい方向に育っていきますよ、と読むと繋がると思います。逆位置の場合は、こうした夢や希望が目の前にあるのに、気がついていませんよ・・・ですね。