冥王星による時代への影響
冥王星は、占星術において、地球から一番遠い「惑星」の仲間として扱われます。
地球から見た冥王星の周期は、約248年。地球から見た場合、最も動きが遅い天体で、一生のうちにホロスコープ上を1/3周くらいしかしない事になります。
冥王星の星座(サイン)が変わる時は、人生での数度しか経験できない、大きな時代の転換期です。
そしてまさに今がその時。長く続いていた「やぎ座♑️」の時代を卒業し「みずがめ座♒️」に入ろうとしている時なのです。
冥王星が地球から一番遠い天体であるという事は、人間の心の中に広がる小宇宙においては、心の一番深い場所、無意識の底にあると考えられます。
この事から冥王星は、人類全体の「集合的無意識」を示すものと捉える事ができます。
自身の誕生時ネイタルチャートにある冥王星が何座かによって、人類の持つ共通した概念を示すアーキタイプを読み取り、同じ星座を持つ同世代の人たちに与えられた、世代間の使命を読むことができます。
世代間といえば、あまりにも幅が大きいように感じますが、例えば戦後の復興期に生まれた人、バブル全盛期に生まれた人、ネットやSNSの情報化社会に生まれた人では、価値観も生き方も全く異なっているのは疑いようもありません。
今の子供達は、冥王星がやぎ座、またはみずがめ座の子供達です。ここのテーマを読み解けば、子供達の使命がいかに大きいかが見えてきます。
彼ら彼女らは、新しい時代を開拓しながら、古い価値観に縛られた私達大人を導いていく先生のような使命があると思えてなりません。
さて、冥王星の特性は、破壊と再生です。
古い時代の不要なものを徹底的に壊して、新しい形に生み出していくエネルギーです。
また根底から徹底的に変えていくという特性があるので、ゆっくりと時間をかけて、気がついたら全く新しい世界になっていた、というイメージなのではないでしょうか。
この数年の動きを見ているだけでも、思い当たる点は多々あると思います。
ニュースなどを見ていても、目の前の出来事にあたふたしていますが、視点を変えてみると、どのような方向に進んでいくか予想が立ちます。古い悪しき風習は、次々に破壊されていくのが時代の流れだと思います。
冥王星の影響は、人類に共通する課題というだけではなく、個人にも影響してきます。
例えば、社会全体が不景気になれば、どんな職であろうと厳しくなっていくように。
例えば、戦争が起これば、生活も価値観も全てがガラッと変わってしまうように。
冥王星の影響は、人類全体の「業」に関わる課題です。個人に影響しないわけがないのです。影響の程度の差とタイミングが違うだけで・・・。
近年は、自身の根源的な「業」の試練に直面する人が多いのは、この為だと思います。
全ては、より良く変わる為です。
冥王星の働きを知っている人は、予想もできない、見たこともない明るい未来が来る事が期待できます。でも知らない人は、目の前の出来事ばかりにフォーカスしてしまい、未来に不安や恐れしか抱けないかもしれません。
今こうして、星を学び、時代を先読みしていく事は、何よりも心の安心材料になっていくのです。