星座の性質が覚えられないという方

生命の個性占星術

星座の性質が覚えられないという方

今から遠い昔、夜空に輝く星々は、今の時代よりももっと身近な存在だったに違いありません。
人々は、星の海に夢を描き、
時には凍てついた感情を癒してもらうことも、..
そして、社会の動きや時代の流れ、個人の吉凶を、星の動きから感じ取っていたのでしょう。

まるで星と対話をするかのように・・・

当時の人々は、地球という大地を中心に、星々が動いているように考えていました。
いわゆる天動説です。
しかし、科学の発達と共に、この地球も、太陽の周りをまわっている、ひとつの惑星に過ぎないことがわかりました。
地動説の誕生です。

地動説が常識となった今の時代でも、占星術に関しては、当時の天動説の概念を使い続けています。
地球から見た、太陽の軌道、黄道を12に分割し、そこにある12個の星座を基準にしているのが、占星術です。

科学の見解とは違うように思えますが、これで正しいのです。
なぜなら占星術は、地球を基準にしているのではなく、あくまで自分を中心に捉えているから。
自分を取り巻くエネルギーの動きを見ているものだから。

こう捉えると、星座とはエネルギーが高まる方向のことであり、
ある惑星が、どの位置にあるかによって、エネルギーの性質を読んでいるのです。

なぜ読めるのかという科学的な理屈は、はっきりしないまでも、
数千年の統計的な実績が、この考え方の正しさを証明していると捉えて良さそうです。
世の中には、まだ科学ではわからないことの方が、圧倒的に多いのですから。

さて、占星術を学ぶにあたり、とても重要なポイントが、各星座の特徴です。
占星術の基本中の基本なのですが、恐らくは多くの人がここで躓きます。
もちろん参考資料を見ながら、星を読んでいくことはできるのですが、頭で覚えるとなるとハードルが高いと感じてしまうはず。

今回は、この理由を考察してみましょう。

星座の特徴を学ぶにあたり、自分の持っている星、例えば太陽や月の星座などは、自分の実感として感じることができるので、「なるほど、そうかも」と理解していくこともできるでしょう。

しかし中には、自分には縁が遠い星座というものもあり、ピンとこないため、なかなか頭に入ってこない星座もあるはず。

ところが、ピンとくるはずの、自分の持っている星座のエネルギーですら、納得できない解釈が、少なからずあるはずです。

ここで星座の性質をつかむにあたり、ホロスコープの対極の星座がすごく重要になります。
対極同士の星座は、同じテーマのもと、真逆のエネルギーがあります。

例えば、一般的に「私は何々座」と思っているのは、太陽の星座のこと。
そして太陽の星座の対極は、過去世で体験してきた星座のエネルギーと捉えると、見方が変わってきます。

ひとつ例に挙げれば、牡羊座の対極は天秤座です。
牡羊座は、自分自身が課題になるので、自己中心的になる傾向にあります。
しかし天秤座は、他者との関係が課題なので、自分よりも他者に合わせる傾向になります。
エネルギーの方向性が全く反対なので、普通にかんがえて、お互いを理解しづらくなるはず。

ところが牡羊座は、パートナーとの関係は決して苦手でなく、
天秤座も、自分というものをしっかりと理解しているから、自己アピールが得意です。

なぜなら、過去世でたっぷり経験してきているから。
経験が豊富なので、対極の星座の分野は、努力せずとも自然にできてしまうのです。

むしろ自分の星座の示す分野は、今世で学び中の課題ということなので、
経験値の違いにもよりますが、それほど得意でない場合もあるということ。
だから、自分の星座の特徴を聞いても、当たっていないと思う人もいるのです。

どんな星座にも言えることですが、ある性質が強くなり過ぎれば、悪い面が強調されてしまいます。
その悪い面が、クセのようになる場合もあります。クセは当たり前になり過ぎて、自分では自覚できなくなっているから「クセ」といいますね。

だからある星座の性質が強くなり過ぎたら、そのクセを矯正するために、真逆の学びのステージが与えられるのでしょう。
こうして対極の星座として生まれてくるのです。

では、今の星座から見た場合、対極の星座の性質は、むしろ得意といえますね。
しかし得意でも、「こうなりたくない」と拒否する心が、無意識の中に生まれます。

自分の中にある対極の性質を、無意識に否定し、嫌悪感が出てくるのですね。
これは自己嫌悪みたいなものなのかもしれません。
無意識は自覚できていないから、自己嫌悪とは気が付いていない場合がほとんどです。

対極同士の星座の本質が見えてきましたか?

ここで、一般的な占星術での星座の解釈では、
今世の自分が持つ星座の、本来のエネルギーと、
対極の星座の性質が、ごちゃ混ぜになって並んでいるものが多いです。

確かに、解釈事例、キーワードとしては間違えではありませんね。
でも学ぶ側からしたら、なんでそうなるのと、理解が不能になってきます。

自分の持っている星座の解釈の場合、矛盾を感じるかもしれません。
自分にない星座の解釈では、法則性がまったくつかめず、頭に入ってきません。

これが、星座の性質を覚えることを難しくしている原因であると考えています。

ここまでの基本を抑えておけば、星座の特徴が理解できるようになってきます。
各星座の大きなテーマをとらえておき、対極の星座には真逆の課題があるとの視点で見れば、
細かいキーワードなどは、連想して理解できるようになるからです。

何事もそうですが、法則性がわかれば、細部もわかるものです。

「星座」への苦手意識が薄れれば、占星術学習への関心も、再燃していくはずですね・・・