なぜ「風の時代」と呼ばれているか

生命の個性占星術

なぜ「風の時代」と呼ばれているか

冥王星の滞在する星座(サイン)が変わる

冥王星は2008年からやぎ座♑️に滞在していました。そして2023年から2044年までみずがめ座♒️に滞在する事になります。
実際は冥王星が逆行をするので、今はやぎ座とみずがめ座を行き来していますが、いよいよもう少しで本格的な「みずがめ座の時代」に入ります。「風の時代」の到来です。

やぎ座の象徴は、社会や日常のルールを重んじ、コツコツとした努力で社会をつくっていく事。
まさに今までの時代通りです。

みずがめ座の象徴は、自由で独創的な発想を持つこと。つまり個性が尊重される時代です。
社会重視の世の中から、個人にスポットが当たっていく時代となりました。

さて、これは「冥王星がどの星座にあるか」という観点で見た時代の変化です。
占星術では、さらに別の視点からも「風の時代」と呼んでいます。

グレート・コンジャンクションとグレート・ミューテーション

木星と土星がコンジャンクション(=地球から見た二つの天体が重なること)する事を、グレート・コンジャンクションといいます。これは約20年に一度起こり、この時には社会が大きく変化する節目の時になると言われています。

そして木星と土星のグレート・コンジャンクションは、約20年ごとに、コンジャンクションを起こす星座のエレメント(火・地・風・水)が変わります。

更に大きな視点で見ると、グレート・コンジャンクションは約200年以上、ほぼ同じエレメントで起こるという特徴があります。
1842年頃からの「地の時代」では、地の星座(おうし座♉️・おとめ座♍️・やぎ座♑️)で起きていたのです。
このエレメントの移動を、グレート・ミューテーションといい、時代が大きく変わる時だと言われています。

そして2020年12月に、みずがめ座♒️で、木星と土星がグレート・コンジャンクション。
この時は更に、冥王星までが重なるというトリプル・グレート・コンジャンクションが起きたので、世の中はどう変わるのか?と騒がれたものでした。占星術の業界はもちろん、天文業界でも、この天体ショーは話題にあがりました。
また同時に、グレート・ミューテーションでもあったのです。

では、その時に何が起こったのか・・・明確な出来事がありました。
そうです。コロナパンデミックが始まった時です。
まさに、みずがめ座の示す「社会や日常のルール」に試練(土星)が始まり、世界中に拡大(木星)、そして冥王星が示す、過去の価値観や常識が「破壊」され始めた時でした。

その後、戦争が始まったり、異常気象など、確実に一つの時代が終わる流れへと移ってきました。
もちろん「時代の終わり」を示しているに過ぎないので、風の時代が象徴する「新しい時代」を再生していく時はもう始まっているのです。

時代は、地の時代の象徴である「安定」から、風の時代の象徴「変化」の時代に変わったのです。

それではグレート・コンジャンクションの年表を載せておきます。

火の時代

1663年 いて座♐️
1682年 しし座♌️
1702年 おひつじ座♈️
1723年 いて座♐️
1742年 しし座♌️
1762年 おひつじ座♈️
1782年 いて座♐️
1802年 おとめ座♍️(地)
1821年 おひつじ座♈️

地の時代

1842年 やぎ座♑️
1861年 おとめ座♍️
1881年 おうし座♉️
1901年 やぎ座♑️
1921年 おとめ座♍️
1940年 おうし座♉️
1961年 やぎ座♑️
1981年 てんびん座♎️(風)
2000年 おうし座♉️

風の時代

2020年 みずがめ座♒️
2040年 てんびん座♎️
2060年 ふたご座♊️
2080年 みずがめ座♒️
2100年 てんびん座♎️
2119年 ふたご座♊️
2140年 みずがめ座♒️
2179年 ふたご座♊️
2199年 みずがめ座♒️

「火の時代」は、日本では江戸時代、世界ではアメリカの独立戦争やフランス革命など、「理念」を主張する為に戦う時代であったと見れます。

「地の時代」の象徴は、物やお金に価値を置かれる時代。地の時代の初期には世界大戦が起こりましたが、戦争の目的が「理念」ではなく、領土の拡大など「物」を求めて競い合ったという意味では、火の時代と明確な違いがあります。戦後の経済競争も、本質的には変わらないのかもしれません。

近年では、1981年に「プレ風の時代」がありました。風の時代は「物」より「こと」に価値が移ります。「情報」などもテーマになるので、この頃からインターネットや携帯電話が普及、情報化社会が始まった事も偶然ではないでしょう。

また別の機会で、更に詳しく、時代ごとにどういう変化があったのかを検証してみたいと思います。